ドーラの撮れたDay

漫画や小説の聖地巡礼と街歩きが大好きで、素敵な出会いを楽しみながら写真で綴っています。

のさりの島・天草バス旅 1

天草バス旅1~2日目①世界文化遺産めぐり

映画『のさりの島』を観てから、その舞台になった天草に行ってみたいと思いました。

「のさり」とは、よいことも悪いことも受け入れるという天草の方言だそうです。

映画は山本起也監督、小山薫堂プロデュースによる作品で、京都芸術大学の学生とともに製作されました。2021年公開ですが、今も全国各地で上映会が開かれ、山本監督たちもアフタートークに参加されています。

では、天草の旅に出発!!

1日目夕方 天草エアラインで天草へ 

博多で用事を済ませ、天草エアラインで福岡空港(19:10発)から天草空港(19:45着)に向かいました。1日目は移動だけです🛫

 

機体には天草宝島親善大使をつとめるロックバンド・WANIMAのステッカー🛫 メンバーは3人とも熊本県出身だそうです。

天草空港からバスに乗って30分。ホテルのある本渡バスセンターで下車。

本渡バスセンターの目の前のホテルサンロードで、これから3泊お世話になります。

 

天草バス旅2日目① 世界文化遺産とかかしの里

車を使わない旅なので、天草ぐるっと周遊バス「崎津集落コース」に参加。ガイドさん付きで丸一日、天草の潜伏キリシタン関連遺産を辿りました。

行程【本渡バスセンター🚌天草キリシタン館🚌キリシタン墓地🚌道の駅宮地岳かかしの里🚌天草コレジヨ館🚌「天草の﨑津集落」(﨑津教会含む)🚶‍♀️﨑津資料館「みなと屋」見学🚌天草ロザリオ館大🚌江教会見学🚌下田温泉(降車のみ🚌本渡バスセンター】金額3000円

 

出発は本渡バスセンターから(10:05発)

 

シックな黒ベースのバスです。

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天草キリシタン館

天草キリシタン館。見どころは、島原・天草一揆で掲げられたという「天草四郎陣中旗」。正式名称は「綸子地著色聖体秘蹟図指物」といい、畳半分ほどの大きさです。中央には聖杯、その両側に天使が描かれていました。複製ですが当時の血痕、刀の切り傷も再現されていました。原城総攻撃で一揆勢が破れたあと、鍋島藩が奪いとったといわれます。

天草キリシタン館 - 熊本県天草観光ガイド

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宮地岳かかしの里

ぐるっと周遊バスコースのランチタイムは、映画『のさりの島』で出てきた「宮地岳かかしの里」で。かかしといっても「へのへのもへじ」ではなく、リアルで生きているようです。風が強くて、ガイドさんが旗を持ってくださいました。

 

かかしの里は、昭和24年に廃校になった宮地岳小学校の校舎を再活用しています。

 

映画『のさりの島』では、柄本明さんが「かかし作り」の指導する役でした。柄本さんが撮影されたときの写真を、かかしさんたちが紹介しています。

 

このギターを持っている人は。。。泉谷しげるさんですね。2019年にいらしたそうです。

 

お祭りの準備風景。話し声が聞こえてくるよう。

 

顔のつくりは、薄い布をかぶせて描く方法と、発砲スチロールを削ってその上から着色する方法がありました。

 

婚礼のお祝いにやってきたおじさん。お嫁さんの横に立っているのはお父さんかもしれませんね。

 

道の駅には本渡地区のそば屋「苓州屋」さんが出店しています。ランチは『みやっだけ田舎定食』を🥢

地元郷土料理の干し大根と天草大王鶏の炊き込みご飯、そばだんご汁、唐揚げ、小鉢のセット。そばだんご汁にも大根がたっぷり!一度にこれほどの量の大根をいただいたのは初めてかも知れないです。ごちそうさま🙏

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天草コレジョ館

再び周遊バスに乗り、世界文化遺産に向かいます。

天草コレジョ館。「コレジョ」とは宣教師を養成する大神学校のことで、1691年から1597年まで天草で開校されました。ローマへ渡った天正遣欧少年使節団の4人も帰国後はここで生活していたとか⛪

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ちなみに、よく聞かれる「セミナリヨ」は修道士育成のための初等教育機関でいわば中学校のような位置づけだったそうです。私は織田信長のお膝元、安土でセミナリオ跡を訪れたことがありますが、オルガンなど西洋の楽器が演奏されたことを知りました。

天正遣欧少年使節団が持ち帰ったグーテンベルグ活版印刷機です。羅針盤、火薬とこの活版印刷機はルネサンスの3大発明といわれます。

竹のパイプオルガン。

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崎津集落

いよいよ崎津集落です。翌日あらためて訪れましたが、周遊バスツアーではガイドさんつきでポイントになる場所を解説していただきました。天草バス旅3でまとめます。

天草の諏訪神社から観た崎津集落。崎津教会は町とともにありました。詳しくは、「天草バス旅2」で。

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天草ロザリオ館

天草での潜伏キリシタンの生活・信仰の様子がわかる資料館です。マリア観音や儀式に用いた聖水壺などが展示され、ひそかにオラショ(お祈り)を唱えて礼拝していた「かくれ部屋」も再現されていました⛪

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特に興味をもったのは「経消しの壺」。当時、潜伏キリシタンの家に死者がでると、表向きは寺請制度にしたがって僧侶にお経をあげてもらったのですが、そのお経を封じ込めるための壺です。お経を封じ込めて、キリスト教の天国(パライソ)に行けるように祈りを捧げたとのこと。

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ロザリオ館を案内してくださったのは、天草市観光文化部の小崎弘幸さん。分かりやすくて、だじゃれが秀逸でした。ありがとうございます📣

大江教会

明治6年、キリスト教解禁後に天草で最も早く建てられた教会。曇り空でちょっと残念ですが、ロマネスク様式の真っ白な美しい姿でした⛪

天草市の大江地区は島原天草一揆で全滅したと思われていたキリシタン信者が、禁教時代に潜伏キリシタンとなり信仰を守り続けた地です。

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教会の周囲はのどかな農村風景が広がっていて、キリスト教が日本の普通の人々の暮らしに浸透していたことがうかがえました。

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周遊バスの行程も終わり帰路へ。本渡バスセンターに戻りました(17:10)

ツアーがなければ、これだけ多くの遺産は巡れませんでした。運転手さん、ガイドさん、1日ありがとうございました。

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旅は夜の部もあります😊 本渡に戻ったので、ここから中央銀天街へ。夕食はTVで観た『居酒屋花町』へ。

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→のさりの島・天草のバス旅2につづきます。