ブライアン・イーノの個展「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」。
音、光、映像が静かに変化しながら創りあげるインスタレーション。
なんて素敵な感性なの~!とひたすら思いながら作品の空間にゆったりと浸りました
会場は、京都中央信用金庫 旧厚生センター。
築90年の建物で、設計者の関根要太郎はドイツのユーゲントシュテールの影響を受けた人で、曲線的な窓がモダンです。
京都だけの開催なので、祇園祭で街が賑わう前にと7月上旬に行ってきました。
やはり観ておきたかった!!
今回の作品は光の波長と音の響きが心地よく溶けて、全身に染みこんでくるようでした。
≪77Millon≫
4種類のサイズの映像が計13個配置され、それぞれがゆっくりと変化する。組み合わせは77万通り。広い室内に置かれたソファに身体を沈めて、移ろう時代を眺めるよう。
≪LIght Boxes≫
室内に置かれた半透明のボックスが色を放ち、その色が変化する。四角い形からのでマークロスコやバーネットニューマンを思い出します。
≪Face to Face≫
ポートレイトが別人の顔へ次々に変化する。毎秒30人ずつ、総計3万6000人の顔とか。
「似ていてもそれぞれ違う人間なのだ」とは思う。でも、ずっと観ていると「人類というカテゴリーで括れば、老若男女はみんな同じだったのだ!」という気持ちになったりして。
≪The Ships≫
写真のCDは作品で使われた音源。暗い大きな部屋にスピーカーが置かれ、椅子に座って音や音楽を聞く。
タイタニック沈没や第一次世界大戦をモチーフに、「傲慢さとパラノイアの間を揺れ動き続ける人間」をコンセプトにした作品だそうです。
やはり音楽が心地よいわ~!
コラボの和菓子は老舗の鍵善良房さん特製
≪会場の入口のメッセージ≫
帰り際に振り返ってメッセージを再読。わずかな時間でも別の世界に身を委ねることができれば、豊かな気持ちになりますね。
外は京都の暑い夏の盛りでした。祇園祭も近いね。