ドーラの撮れたDay

漫画や小説の聖地巡礼と街歩きが大好きで、素敵な出会いを楽しみながら写真で綴っています。

京都・山崎の松本竣介展で、青く染まる街に出会いました

🌸京都春のアート旅2日目-1🌸

朝9時前にホテルに近い紫雲山頂法寺(通称六角堂)で少し桜を眺めてから、松本竣介の展覧会に向かいました。お天気もよく、すいぶんと早い時間から観光客は動いているようです。

みんなが見たい!!六角堂の桜の華やかさ

 

六角堂は聖徳太子が建立したといわれる由緒あるお寺で、池坊が代々住職を務め、「いけばな発祥の地」と言われるそうです。営地下鉄「烏丸御池」駅から徒歩3分という抜群のアクセス。境内は狭いですが桜がみっしりと花を咲かせ、とても華やかでした。

 

六角堂の見どころの1つ、しだれ柳が青々と。「六角堂の柳に願をかけると縁結びや恋が叶う」との噂が広まり、本堂前の柳の枝におみくじを結ぶようになったとか。枝によっては白い花が咲いたようにおみくじが結ばれていました。

 

山崎の松本竣介『街と人-冴えた視線で描く-』展へ

アサヒグループ大山崎山荘美術館へ。こちらは民藝のコレクション展で2度ほど訪れたことがあります。

 

 

JR京都駅から東海道線で山崎駅まで。そこから美術館の送迎バスに乗るつもりだったのですが・・・バスはすぐに満席で乗れませんでした。駅から徒歩約10分の表示ですが、ず~っと山を登るのでちょっと厳しかったですが、なんとか到着。

アサヒグループ大山崎山荘美術館

アサヒグループ大山崎山荘美術館は、大正から昭和初期にかけて建設された「大山崎山荘」を保存再生し、新館も加えて1996年に開館しました。建築も見応えがあり、撮影はできませんでしたが内装の1つ1つにも拘りがあるイギリスのチューダー・ゴシック様式です。一方、安藤忠雄設計の新館「地中の宝石箱」は、コンクリート打放しの現代的な建築で、モネ≪睡蓮≫を常設展示しています。

 

 

今回の松本俊介展の目玉は、なんといっても油彩の≪街≫。青色を生で観たいと思いました。制作が1938(昭和13)年なので、その頃に発展しつつある都会を描いたものでしょうか。日本の軍国化がどんどん進んでいた時期とも言えますが。そんなことを思いつつ作品に目を凝らすと、人の存在がくっきりしていてドラマチック!おしゃれな女性、靴みがき屋、帽子をかぶった少し怪しい男・・・想像が膨らみます。人々を包む青色は緑がかっていて不思議な色合いでした。

油彩とデッサン画を合わせて60点あまり。デッサン画も線がみずみずしく、線そのものに詩を感じました。

 

 

ひととおり企画展を観てから、2階のカフェでひと休み。

 

 

カフェのテラスからの眺め。美術館の庭と宇治・木津・桂の三川が合流する方面になります。

 

 

テラスに飾られたバーナード・リーチの陶板。鳥や兎、ビールの原料であるホップが描かれかわいい図案です。隣は濱田庄司の陶板ですが、テラス席でよく見えず残念。

Shikama Fine Arts » バーナード・リーチと濱田庄司の陶板

 

 

≪街≫をイメージした青いバタフライピージャムのケーキでティータイム♬ バタフライピーというのはハーブだそうです。開放的なテラスで遠くの山や川を眺めながら、なんて贅沢な時間だったのでしょう☺

 

 

庭園も広く池もありました。庭園から美術館を見たところです。

 

 

庭園にある彫刻で、イギリス人のバリー・フラナガン《ボールをつかむ鉤爪(かぎづめ)の上の野兎》です。ウサギの足の下の部分にゴロンとした爪があり、大きなボールを掴んでいます。伸び上がって跳ねようとする瞬間ですね、きっと。

やわらかく降り注ぐ桜と、そこから離脱するような野兎の取り合わせーいろいろ想像してしまいます。

 

庭園の桜。どれくらいの樹齢なのでしょう。丁寧に丁寧に守られているのでしょうね。

 

京都春のアート旅2日目はまだ続きます。この後は醍醐寺に行きましたので、あらためてまとめたいと思います。