ドーラの撮れたDay

漫画や小説の聖地巡礼と街歩きが大好きで、素敵な出会いを楽しみながら写真で綴っています。

禅寺丸柿の原木がある「王禅寺」を散策しました

朝の散歩で少し遠出し、川崎市麻生区にある「王禅寺」というお寺にいきました。樹齢450年!と伝えられる禅寺丸柿の原木があり、このあたりの地名「柿生」「王禅寺」もここに由来しています。

 

王禅寺は真言宗豊山派で、延喜21年(921年)に高野山三世無空上人が開山。関東の高野山と呼ばれていたそうです。地域の名所ですが、墓のないお寺でお堂内部もめったに公開されないため、お参りの人も限られていて境内はとても静か。

西門から旧本堂(観音堂)へ

 

王禅寺西門を入ります。隣の「王禅寺ふるさと公園」からすぐの場所です。少し足を踏み入れるとうっそうとした森。山門(仁王門)もありますが階段が急なので、次の機会にしました。

 

 

王禅寺の旧本堂へ。正式には「星宿山蓮華蔵院王禅寺」です。「星が宿る山」とはなんてロマンチックな名前なのでしょう!

 

 

旧小机領三十三石観音霊場 第廿二番星宿山蓮華蔵院王禅寺
ほしがやどる寺は、しんにょのくもりなく、ふだらくやまの、じょうどなるらん

ふだらく(補陀落)は、観音菩薩の降臨するとされる伝説の山です。

 

 

弘化三年(1846)造立の吽形(左)と阿形(右)

 

手水舎の龍

 

 

旧本堂(聖観音菩薩像を安置)。にわか雨が降ってきて、お堂がちょっと幻想的でした

 

 

旧本堂(観音堂)の右奥に水子地蔵を祀った地蔵堂

 

 

境内右手の山裾に簡素な御堂。弥陀三尊の種子が彫られた石の板碑が安置されています

 

 

御堂の横に、円光を背負う地蔵菩薩像と阿弥陀如来像

 

王禅寺本堂へ、境内に禅師丸柿の原木が守られていました

 

旧本堂からほんの少し行くと新しく建てられた王禅寺本堂(建築年は不詳)

 

 

いよいよ禅師丸柿の原木のところへ🔻

 

 

 

さすが!樹齢450年

 

 

 

 

 

雨上がりの空気の中で、緑がみずみずしい!目をこらすと立派な青い柿の実がいっぱいついていました。

 

 

禅師丸柿の原木の脇に、王禅寺を愛した北原白秋の歌碑。

柿生ふる柿生の里 名のみかは禅寺丸柿 山柿の赤きをみれば まつふさに秋は闌(た)けたり (白秋全集『11 歌集6』)

白秋は「王禅寺に想む」(『香ひの狩猟者』より)の中で、王禅寺を訪ねた時の印象を書いているそうです。

昨年、童謡「からたちの花」がつくられた小田原市に行きましたが、いろいろな場所に白秋の足跡があるのですね。神奈川県三崎町の「白秋記念館」も訪ねてみたいです。

 

本堂にいた猫。背景の金具とマッチしてスタイリッシュ!

 

 

「禅師丸像」 禅寺丸柿の原木を守るように小鬼の像が置かれていました。右手に禅寺丸柿、左手に3つの三鈷を付けた棒を持ち、手足の指は各4本。ちょっと体型がユーモラスですが、やはり鬼ですね。

 

 

禅師丸柿はころんと丸いのが特徴。日本最古の甘柿の品種だそうです。

 

 

薬師如来像を祀っている薬師堂

 

六地蔵

 

 

王禅寺の周辺は緑がゆたかで心も体もリフレッシュ✨

 

王禅寺のすぐ隣は11へクタール(東京ドーム2個分)もある「王禅寺ふるさと公園」です。広々とした芝生の広場と生い茂る木々。木陰が多いので、夏は早朝からジョギングや体操をする人たちが集まってきます。

 

 

近くの畑の前には採れたて野菜の即売所がありました。朝7時前にはかなり売り切れてしまうそうすが。

 

 

 


ダリの絵のようなシュールな案山子さん。美容師さんたちの練習用の頭とか。

 

畑のすみでお花も愉しめました♪

 

<おみやげ>

禅師丸本舗がつくる名物「禅師丸最中」。お寺では販売していないので、小田急線柿生駅近くの本店、新百合ヶ丘エルミロードなどで。

 

<王禅寺へのアクセス>

2025.7.20現在。バス利用で「王禅寺東3丁目」で下車し、徒歩3分。バスは小田急線「新百合ヶ丘駅」または「柿生駅」から。東急バスと川崎市営バスがあります。どの駅からも乗車12~13分

 

 

東急バス「新百合ヶ丘ーあざみ野」路線、「新百合ヶ丘ー虹ヶ丘営業所」路線のバス「王禅寺東3丁目」の風景です。写真右側の電柱がある路を曲がると、すぐに「王禅寺ふるさと公園」で公園の左方向に王禅寺西門

 

東急バス「柿生ーたまプラーザ」路線、川崎市バス「柿生ー鷲ヶ峰営業所」路線のバス停「王禅寺東3丁目」の風景です。柿生駅から乗車した場合、少しだけT字路に戻り、写真の白いクルマの方向に曲がります。すぐ右の小径に入ると「王禅寺ふるさと公園」があり公園の左方向に王禅寺西門

 

<禅師丸柿の歴史>

柿生の里禅寺丸柿 - 川崎・麻生観光協会