祇園祭見物と合わせて、夏の京都を少し巡りました。
青もみじの幽玄~瑠璃光院
比叡山の麓にある瑠璃光院は、叡山電車の八瀬比叡山口駅から徒歩で10分と少し。夏の旅行は炎天下をあまり歩かずに行けると嬉しいですね🎐
≪瑠璃光院≫山門 見上げると緑がこぼれ落ちてきそう🌿
これが噂に聞く映り込み。書院の2階に置かれた大きな漆塗りのテーブルの中に、別の深淵な世界がありました。
実世界と夢の境目がなくなる。。。
書院1階で「臥竜の庭」を見ながら静かなときを過ごします。
お菓子は、瑠璃光院の特製「八瀬氷室(やせひむろ)」しゃりっとした食感でした。
障子にも庭の彩りが映る。。。自然と建物が一体になっています。障子の重ね方もシンメトリーで!!
写経のための部屋です。拝観料に写経セットが含まれていて、庭を見ながら写経ができました。なんて贅沢なのでしょう✨外国人の方もゆっくりお経の漢字をなぞっていらっしゃいました。
日本式蒸し風呂の原型で「かま風呂」といいます。壬申の乱で傷を負った大海人皇子は、この八瀬の地の「かま風呂」で傷を癒やしたのだそうです。
苔が含んでいるような美しい光に送られて、瑠璃光院をあとにしました。
叡山電車八瀬駅
智積院にある等伯の金碧障壁画の空間に
かねてから智積院の長谷川等伯と早逝した息子の久蔵の障壁画を見たいと思っていましたので、空いている夏場を狙いました。写真撮影NGのところが多いので、感動と記憶を頼りに。
智積院は京阪電車七条駅から徒歩10分。三十三間堂や京都国立博物館の近くです。1592年にに豊臣秀吉が愛児鶴松の菩提を弔うために創建した祥雲寺があった場所。1601年に玄宥僧正が徳川家康から寺地をもらい受けて、高野山の子院だった智積院を再興したとのことでした。
智積院金堂。真言宗智山派の総本山です。
智積院に寺紋は桔梗です。桔梗といえば明智光秀が思い浮かびますが、智積院の紋は加藤清正に由来するそうです。もう桔梗の時期も終わりですが、蜜を吸う蜂を発見🐝
さずがの暑さに智積院は人が少なく、宝物館では桃山時代の至宝をぞんぶんに味わいました。広い国宝障壁画展示室いちめんに長谷川等伯と一門の障壁画があり、かつて金堂を装飾していた障壁画群を、一室内に再現した空間も設置されていました。まさに四方を等伯に包まれる空間です。
等伯の≪楓図≫は東京国立博物館にある≪松林図屏風≫とは趣がちがい、秀吉の依頼に応える豪華絢爛さ。そして早逝した息子の久蔵の≪桜図≫は春の生気にあふれ見事でした。
観られてよかった!!
智積院には≪利休好みの庭≫と呼ばれる名勝庭園もあります。造庭したのは千利休ではなく、玄宥僧正です。
大書院から観たところです。奥にある智積院の能化(指導者)が賓客を迎える宸殿(しんでん)からも鑑賞できるように造られています。
利休好みとは、自然の美を重要視するということでしょうか。利休のおもてなし7則にある「花は野にあるように」を思い浮かべました。複雑な石組みに惹かれます。
利休は、狩野派が大主流だった時代に等伯の理解者となり、等伯一門の後押しをした人でもありました。利休の生涯を辿るとさまざまな文化に触れられるようです。
🚌アクセス🚍
【瑠璃光院】
🖍京都府京都市左京区上高野東山55番地
🖍叡山電車八瀬比叡山口駅から徒歩12分
🖍地下鉄烏丸線国際会館駅→大原行きのバス→八瀬駅前停留所から徒歩10分
【智積院】
🖍京都府京都市東山区東瓦町964番地
🖍京阪電車七条駅から徒歩10分
🖍バス東山七条停留所徒から歩3分