🌸京都春のアート旅3日目🌸
2泊3日の京都旅行最終日は、初めて宇治に行きました。京都は何度も行っていますが、好きな場所に繰り返し通ってしまうので、名所でも知らないところが山ほどあります。
とはいえ世界遺産は観ておきたいと思い、まずは京都駅からJR奈良線で20ほど乗り、宇治駅に向かいました。宇治には平等院と宇治上神社の2つの世界遺産があります。
阿弥如来坐像に癒やされた平等院
表門で10分程度並んで入場チケットを買い、そのまま進んで鳳凰堂拝観受付に行って内部拝観チケット購入と時間予約をしました。予約は当日でないとできないので、こちらも希望者が多いと待ちます。1時間後の拝観が取れたので、それまでは周辺を歩くことに。桜の季節だけに、どこも外国人と日本人で混雑していましたが、撮影のベストスポット以外は歩きやすかったです。
有名な平等院鳳凰堂。宇治は平安貴族たちがきそって別荘を建てたという場所です。1052年に藤原頼道が父道長の別荘を寺院に改め創建されました。平安時代の藤原摂関政治の栄華がしのばれます。
鳳凰堂内部は写真撮影ができませんが、阿弥如来坐像のお顔が柔らかくて癒やされました。内部の壁に掛け並べられた52躯の雲中供養菩薩像は、飛雲に乗って楽器を弾いたり、踊ったり。来迎図などの壁画はさすがに悼んでいましたが、かつての輝きは想像できました。
鳳凰堂の前に広がる阿字池(あじいけ)には蓮がみられます。蓮は仏教では死後の極楽浄土に咲く花とされ、鳳凰堂から阿字池を隔てて極楽浄土があることを表すそうです。
実はこのあたりが鳳凰堂を背景にした桜の撮影スポットのようです。本当はもうちょっと建物が見える位置があったのですが、行列を作っていたので次の機会に。
屋根の上にシンボルの鳳凰が輝いていました。鳳凰堂の裏から写真を撮ったのですが、鳳凰を撮るにはかなりの望遠レンズが必要でしたね。
入って良かった!ミュージアム鳳凰館
平等院に伝わる様々な法物を展示する博物館。こちらは必見との情報をいただいていましたが、そのとおりでした。
ミュージアム鳳翔館は旧宝物殿の老朽化により、2001年に新しく開館されたとのこと。設計者は 栗生明氏で、コンクリートのモダン建築のガラスに平安時代が映り込んでいるようでした。
ミュージアム鳳翔館の前は茶畑になっていて、向かいにあるのが宇治茶を味わえる「茶房藤花」です。
宇治煎茶のセットを愉しみました。日本茶インストラクターさんからお茶の入れ方を説明していただき、香りと味をゆっくりと。茶房の外とは別世界の静けさでした。
うさぎがシンボルの世界遺産、宇治上神神社
平等院から宇治川を渡り、朝日山の山裾にあるもう1つの世界遺産、宇治上神社へ。
宇治川に沿ってのんびりと歩いて行きます。
宇治上神社の鳥居
宇治上神社境内への入口にあたる門を通して、拝殿が見えます。しだれ桜が由緒ある神社の前で舞うように揺れていました。
拝殿の前の右と左に「清め砂」と呼ばれる盛砂がありました。毎年9月1日に氏子によって奉納され、境内の清めの砂として1年間盛られ続けられているとのこと。
拝殿の裏手に回ると、平安時代後期、1060(康平3)年頃に建立された本殿がありました。本殿は現存する神社建築としては日本最古のもので、国宝にも指定されています。
この本殿の中には三棟の「内殿」があり、中央の「中殿」は応神天皇、「左殿」(向かって右側)は菟道稚郎子(うじのわきいらつこ:応神天皇の末の皇子)、「右殿」(向かって左側)は仁徳天皇(応神天皇の皇子)が祀られています。内殿には入れませんが、格子から少し見えました。
宇治上神社の七宝守りをいただきました。うさぎは宇治上神社のシンボルですが、その理由はお祀りしている「菟道稚郎子」の何「菟(うさぎ)」が入っているからだとか。
宇治橋の近くにある「夢の浮橋広場」の紫式部像。「夢の浮橋」は『源氏物語』最後の帖の名前です。『源氏物語』は架空の物語ですが、ゆかりの場所として、宇治には源氏物語関係のモニュメントなどがいろいろあるようです。「宇治市源氏物語ミュージアム」も訪れたかったですが、新幹線に間に合うように京都駅に戻ることにしました。
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2泊3日の京都春のアート旅は、二条城の「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展のために思い立ちました。桜の開花時期を外したつもりが、今年の桜は少し遅かったので、なんだかど真ん中に。せっかくなので桜も愉しみました。
京都は訪れるほどに観たいこと、行きたい場所が増えます。また近いうちに。
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