いよいよ山鉾巡行の日。午前9時から長刀鉾を先頭に山鉾23基が四条烏丸を出発し、四条通・河原町通・御池通の順に巡行します。今回は途中から空いているところで観ようと思い、スタート地点はあきらめて四条の朝を散策してから向かいました。
山鉾が各山鉾町を出発。9時から巡行が始まりました
ホテル・イビスタイル京都四条の前を通ったら、のれんが≪郭巨山≫の絵柄🏮
8:47≪太子山≫ すべての山鉾の中で、四条烏丸からいちばん遠い場所に建てられています。9時前ですが四条通りに向かっていました。
≪太子山≫ 真木(しんぎ)に杉を立てるそうですが、通りは電線が多いので、四条通りまでは立てずに運ばれていました。
新町通の≪大船鉾≫の会所。≪大船鉾≫は後祭(24日)の最後尾を務めるため、まだ鉾立はしていませんが。舳先に飾る龍頭が2階からキラキラと✨
8:54≪放下鉾≫ 新富通の会所で準備中。巡行の順番は23基中で21番目。鉾は高さ25メートル以上もあるので、電柱や電線には黄色いカバーが懸けられ、ひっかからないように対策されています。
8:54≪放下鉾≫ 屋根の上で飾り付け。前懸(まえかけ)・胴懸(どうかけ)は花文様のインド絨毯です。
8:58≪月鉾≫ 四条通にやってきました。山鉾巡行がスタートする四条烏丸交差点付近にも行ってみましたが、すでに人がぎっしり! ゆっくり見える場所で鑑賞することにしました。
8:59≪月鉾≫ お囃子の人たちが並んでいるだけでワクワクします。月鉾は屋根裏をはじめ江戸時代の絵師・円山応挙や一門の描いた作品が散りばめられているそうです。その時代の超人気作家に注文ができた、京都の町の意気込みと財力は凄い👏
9:02≪月鉾≫ 正面に立つ2人の音頭取りは、鉾の骨格である胴組を組み立て、縄がらみを扱う人たち。やはり鉾の構造を熟知している人が進行役ということですね。
9:06≪鶏鉾≫ 音頭取りの扇子をの使い方も決まりがあり、進むときは「エ-ンヤ-ラ-ヤ-」とかけ声をかけて扇子を前に突き出しますが、そのときに鉾によって扇子が垂直になっているか水平になっているかの違いがあるそうです。
9:17≪鶏鉾≫ 太鼓(締め太鼓)・笛(能菅)・鉦(かね・摺り鉦)の三種類の楽器で構成されています。コンチキチンの鉦もいいですが、メロディーを奏でる笛の音も味わいがありますね。
9:30≪四条傘鉾≫ 応仁の乱以前からの歴史をもつ傘鉾です。
9:30≪四条傘鉾≫の棒振り踊りを担当する小学生たち。踊りもぜひ見てみたい!
大迫力の辻回しは伝統・経験・技、そして心意気の集大成!
9:37≪菊水鉾≫ 祇園祭の見せ場「辻回し」に出会いました。室町通から四条通へと曲がるところです。菊水鉾の音頭取りは扇子ではなく扇を持っています。
9:39≪菊水鉾≫ 辻回しは一気に角を曲がれないので、下に竹を引き水を撒いて、少しずつ調整しながら車輪の角度を変えていきます。経験が培う熟練の技なのでしょうね。
9:40≪菊水鉾≫ ヨイヨイヨーイトセーのかけ声とともに回転!見ている方もグッと力が入ります。いっせいにカメラのシャッター音も。
山鉾は動く美術館。浴衣や法被のカッコいいデザインにも惚れ惚れ
9:48 左から≪菊水鉾≫≪蟷螂山≫≪月鉾≫ 四条通の烏丸御池交差点よりも手前の様子です。ここから順にメインコースを回ります。
9:48≪蟷螂鉾≫ 宵山で見たとおり屋根の上にカマキリが。胴掛けは友禅染で人間国宝の羽田登喜男の作品。友禅染は強い日差しに弱いため、特別な染料が使われているとのこと。オシドリの文様が可愛らしい。
9:50≪木賊(とくさ)山≫ 世阿弥の作といわれる謡曲「木賊」を題材としています。ご神体の老翁は桃山時代の作。木賊は「砥草」とも書き研磨剤になる植物です。
9:59≪放下鉾≫ 朝は飾り付け中でしたが完成すると豪華に✨ 一番前に稚児人形が乗り、人形方があやつって舞を踊るそうです。
10:00≪放下鉾≫ 見送は皆川泰蔵作「バクダット」。ふくろうの絵がエキゾチック🦉
10:33≪岩戸山≫ 屋根の上には御神体のイザナギノミコト。祇園祭はどの山鉾も浴衣が素敵ですが、岩戸山の浴衣や法被はとてもカッコいい!!曳き手のデザインも勢いのあるストライプ。音頭取りは方に大きな車輪模様で腰から下にかけて「岩戸山」の文字がくっきりと。京都モダンですね~👘
10:36≪船鉾≫ 前祭の山鉾巡行の最後を飾る鉾が登場。これから四条通を四条烏丸に向かって進みます。
こちらの衣裳もシビれます~!曳き手の法被は市松の柄の中に龍のデザイン。音頭取りは、濃紺地に渦文様が配された浴衣。囃子方は薄いベージュの地に波の模様と船のロゴ。役目ごとのデザインのバリエーションも楽しくて、京都の力を感じました👘
10:37≪船鉾≫ 音頭取りがエンヤラヤーのかけ声で扇子を前に突き出して勢いをつけ、船鉾が出帆していきました。
🏮🏮🏮🏮🏮
このあと観客は次の見物スポットをめざして御池通りの方に移動しはじめました。私も巡行の最終地点あたり(御池新町)に行きましたが、早くも人で埋まったいる!!御池通の河原町通から新町通の間は有料観覧席もびっしり設営されていました。
次は新富通の途中で、巡行の最終地点から各山鉾町に戻るところ観ることにします。
(はじめての祇園祭3に続きます)
⏲2024年前祭山鉾巡行の順番
★長刀鉾・油天神山・伯牙山・白楽天山・★函谷鉾・山伏山・綾傘鉾・保昌山・鶏鉾・霰天神山・芦刈山・孟宗山・月鉾・太子山・四条傘鉾・蟷螂山・菊水鉾・木賊山・郭巨山・占出山・★放下鉾・★岩戸山・★船鉾(★はくじ取らず)