ドーラの撮れたDay

漫画や小説の聖地巡礼と街歩きが大好きで、素敵な出会いを楽しみながら写真で綴っています。

呉2・海軍の歴史を辿る

<呉2日目・11/3>

旧海軍墓地(長迫公園)

呉駅からバスで30分くらいの高台にある「旧海軍墓地(長迫公園)」へ。

旧海軍墓地は明治23(1890)年に海軍軍人などの埋葬地として開設。戦前に建立された墓碑が169基、「戦艦大和戦死者之碑」など80基の合祀碑が建立されているそうです。画「男たちの大和」の撮影も行われています。

戦艦大和戦死者之碑。戦艦大和は1945年4月7日に沈没。乗員3332人のうち、生き残ったのは1割に満たない276人だったそうです。沖縄特攻に向けて山口県徳山湾から出撃。特攻作戦にため全員が生還できないことを覚悟していましたが、鹿児島県沖で米軍機に攻撃され、護衛機もほとんど付かない状態で沈没しました。

 

エリート層が日本の敗戦を確信しながら、なぜ戦争をやめられなかったのかは、今に続く課題として重くのしかかります。『特攻――戦争と日本人 』(栗原俊雄箸・中公新書)を読むと、特攻を命令した者も従った者も、各人の心は葛藤していたようでした。その葛藤が無謀な戦いの方へ流れたことに、恐ろしさを覚えます。

公園内にある資料館です。

ゲームファンの間で戦艦ゲームが流行していますが、ゲームを通じて戦艦に関心を持った若い世代が、この資料館にも多く訪れているとか。

資料館の展示。

 

墓地の上から呉の街が見渡せます。遠くに海も。
ここから、またバスで呉駅に戻りました。開幕まで少し時間があったので、バスで「歴史の見える丘」へ。

 

歴史の見える丘

「歴の見える丘は公園」になっていて、明治以降の旧海軍工廠が一望できます。戦艦大和を建造したドックは埋め立てられて現存しませんが、上屋は今もありました(現・ジャパンマリンユナイテッド呉事業所)。

ベストスポットは「正岡子規句碑前」近くの歩道橋の上と聞き、行ってみました。旧海軍工廠は海辺にあるので、歩道橋に上ると相当な高さをかんじました。ちょっとびびって撮影も早々に。

 

戦艦大和の主錨

さて、時間が来たので舞台『アルキメデスの大戦』の会場へ。

舞台公演のある会場の呉信用金庫ホールの向かいにある「中央公園芸術の広場」に、戦艦大和の主錨のモニュメントが設置されています。全高5.472m、全幅2.834m、重量15t

大和の建造が極秘裏に進められたことと、関係資料を米軍に焼却されたことで、大和の主錨がどのようなものだったかは分らないそうです。研究によって実物大と考えられるこの錨が再現されました。

 

舞台は戦艦大和の建造をめぐる昭和8年から、大和沈没の知らせを受けたところまで。

数学者だった主人公は「数学で戦争を止める」として自身が海軍に入り、奮闘します。フィクションですが、大和沈没などの歴史はそのままストーリーに入っています。大和が建造された付近を観ただけに、臨場感がありました。

 

入船山記念館

入船山記念館内にある、旧呉鎮守府司令長官の公邸だった建物です。和洋折衷の建築ですが、今回は開館時間に間に合わず外観のみ。

「鎮守府」とは、海軍主要基地の警備や防御などを統括した機関のことで、呉、横須賀、舞鶴、佐世保の4か所に置かれていました。

初めての呉。もっと観たい場所がありましたが、これから広島へ。

🚌旅程メモ🏃‍♀️

呉駅からバス路線・長の木長迫線に30分乗り「長迫町」下車→目の前が「旧海軍墓地」→バスで呉駅→ス路線・呉倉橋島線に10分程度乗り「正岡子規句碑前」下車。バスの本数が少ないので要注意でした→バスで呉駅→徒歩10分で中央公園芸術の広場→呉信用金庫ホール→徒歩で呉駅→呉駅から徒歩で15分→入山記念館→徒歩で呉駅→JRで広島