ドーラの撮れたDay

漫画や小説の聖地巡礼と街歩きが大好きで、素敵な出会いを楽しみながら写真で綴っています。

箱根1・石仏群めぐり

箱根に石仏群があると聞き、ロマンスカーに乗って行ってきました。

🧩「二十五菩薩」鎌倉時代造立。ここです!!この光景が観たかったので。

大きな岩盤に小さな仏像が彫られていました。地蔵菩薩24体、供養菩薩1体、阿弥陀如来1体。永仁元年(1293)から順に奉納されたようです。

 

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小田急ロマンスカーで箱根湯本まで。元箱根港行きのバスに乗り40分、「六道地蔵」下車。バス停の前に「歴史館」があり、そこで少し知識を学んでから石仏群のある遊歩道へ。

鎌倉時代、このあたりは箱根関所から江戸へと続く箱根越えルートの最高地点に近く、険しい地形と荒涼とした景色から”地獄”と恐れられていたそうです。そのため”地獄に落ちた人を救う”という地蔵信仰の霊地となり、多くの石仏・石塔が建てられたとのこと。

バス停「六道地蔵」は精進池の真ん前。精進池には<精進池の大蛇>という伝説があるそうです。

 

だ~れもいない・・・初めての場所でちょっとドキドキ。地図と道しるべを頼りに。

 

🧩「八百比丘尼(やおびくに)の墓」造立:観応元年(1350)南北朝時代

八百比丘尼とは人魚の肉をたべて800歳まで生きたという伝説上の女性。諸国を巡り歩いたとされ、若狭(わかさ)(福井県)小浜の空印(くういん)寺を中心に、全国各地に言い伝えがあるそうです。

🧩「応長地蔵」造立:応長元年(1311)

地蔵菩薩3体を刻んだ磨崖仏です。戦前まで箱根の宮城野地域の人々が、新盆のときにこの地蔵の前で送り火を焚く風習があったことから、「火焚き地蔵」とも喚ばれます。

 

🧩「応長地蔵」造立:応長元年(1311)

 

地下道を通り抜けて。。。

 

奥の覆屋の中に「六道地蔵」

🧩「六道地蔵」造立:正安2年(1300)。磨崖仏の地蔵菩薩坐像としては国内最大級で、蓮華座を除く像高は3.15m!!

六道とは、すべての衆生が生前の業因によって生死を繰り返す六つの迷いの世界のことで、地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天上をさします。

 

 

「六道地蔵」の横に、小さな石仏も並んでいました。

 

🧩俗称「多田満仲の墓」正安2年(1300)の銘

「六道地蔵」の地下道から遊歩道に戻り、すこし進むと俗称「多田満仲の墓」(宝篋印塔)に。銘のある塔として、関東では現存する最古のもの。

多田満仲(源満仲)は平安時代に実在した武将で、源頼朝の祖先だとか。その遺骸は現在の多田神社と呼ばれる兵庫県の多田院に葬られています。なぜ「多田満仲の墓」と呼ばれるかは不明だそうです。

🧩「多田満仲の墓」の如来坐像

 

さらに進むと、最初にご紹介した🧩「二十五菩薩」が現れます。

 

石仏・石塔めぐりの遊歩道もそろそろ終点です。

🧩「曾我兄弟・虎御前の墓」永仁3年

左側の2基が「曾我兄弟の墓」、右側の1基が「虎御前の墓」と呼ばれ、仇討ち話「曽我物語」に由来する俗称です。

 

参考資料

「箱根石仏群めぐり」おすすめコースを紹介!|箱根温泉の宿探し 箱ぴた

第 4 回 神奈川県立図書館・公文書館共同展示 箱根再発見!元箱根石仏・石塔群
-700 年の時を超えて、古道の奇岩に刻まれた地蔵の群れ-解説パンフレット